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Henri Bertini
(1798年10月28日 - 1876年9月30日)

アンリ・ベルティーニ(Henri-Jérôme Bertini, 1798-1876)は、フランスのピアニスト・作曲家。生まれはロンドンであるが、生後6か月の頃にはパリへと移っている。父およびクレメンティの薫陶を受けた兄ブノワ=オーギュスト(Benoît-Auguste Bertini, 1780-1843以降)の指導を受けて才能を伸ばし、13歳の頃には父に連れられてベルギー、オランダ、ドイツへ演奏旅行している。パリに戻ると作曲の勉強に励み、その後イギリスやスコットランドを訪れたが、1821年にはパリに定住し、第一級の作曲家および演奏家として名声を築いた。1859年には、グルノーブル近郊のメラン(Meylan)に隠退し、自らが会長を務める合唱協会のためにミサ曲や合唱曲を書きながら晩年を過ごしている。

ベルティーニの演奏は、兄を介して伝えられたであろうクレメンティの明瞭な技巧とフンメルやモシェレスの流派に属するフレージングの手法を併せ持っていたといわれている。一方、カルクブレンナーやエルツのような華麗な様式とは距離を置いていたようである。

ベルティーニは、作品番号にして180に及ぶ作品を残した。その中心はピアノ曲であるが、室内楽曲や交響曲等も手掛けている。特に、ピアノのための数々の練習曲集は、技巧習得のための有用性だけでなく豊かな音楽性も併せ持つものと評価されており、その一部(Op.100等)は今日でも親しまれている。

作曲家名の別表記Henry Bertini、Henri Bertini jeune
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